月刊 L&A Network 2026年9月号の概要

はじめに

近頃、様々な分野でETAの支援が必要な人に届いていないことを見出す度に、筆者の普及の努力不足の反省と、この記事が関係者の目に留まることを願いながら書いている。

さて、そのような事情で、小説風のAAL(障がい者、シニア等の日常生活をIT機器で継続的に支援する)の小説風のユースケースは8月号では休載したので、今回は7月号の続きの話となる。ここに登場する人々、情景などは、このシステムの普及方法の一つのイメージとして筆者の創作である。

<あたたかい手―AAL支援推進チーム(13) 知的障がい者への支援>

施設オリーブでの実証実験に於いては、各アラームの設定が、個々人のバイタルの状態変化と睡眠状態なども含めたデータに基づき、AI(人工知能)でモニタリングして、アラームを発信する方式に変更した。

 このシステムをキャサリンの家庭にも広げたので、アラーム発生時の確認にAIを活用することとした。AIは、アラームが発生した人に呼びかけて、応答があればAIのそばに来てもらい、緊急に処置が必要かどうかの判断をして医師に連絡する。応答がない場合には、緊急事態と捉えて医師に連絡することとした。しかしその後、アラームの設定が整ったので、すべての判断は医師に任せることとした。

一方、西山は会話が可能なショートステイの利用者に、AIと親しくなれそうなゲームとして[しりとり]を選び、キャサリンにトライしてもらったら、かなり好評であった。

さて、キャサリンは、指輪のあきら君に話しかけても応答がないのが少し寂しかった。そこで、その日の昼食後に職員室の西山に相談に行った。キャサリンは、指輪のあきら君に話しかけても何の返事がないので寂しいことを彼に訴えた。西山はキャサリンに、昨夜もあきら君が、キャサリンの体を見守ってくれていたことを、パソコンに表示されたキャサリンの指輪(あきら君)からの脈拍波形を見せて説明した。キャサリンは、西山に、いつでも、その波形を見に来てよいと言われて、納得した様子で職員室を出ていった。

西山は、その時、キャサリンが初めてこの施設に来た5年前のことを思い返して、彼女を外見で判断していたことなどを真理子に正直に話した。真理子は、全ての人の人格を大切に思い、日々彼らと一緒に、良い物語を作って行くことを西山に提案し、二人は、それぞれ午後の仕事場に向かって行った。

 ある土曜日に、隣のマンションに住んでいる大畑さんが、キャサリンの父の義男を訪ねてきた。大畑さんは、ある時、自転車にぶつけられ、K病院に入院したが、後遺症が残り、妻が出かけると、一人となるので、義男の家で始めた[健康見守りシステム]に興味を持ち、やってきたのだった。

おわりに

 筆者は放送大学教養学部、心理と教育コースの学びを続けている。今年度前期に学ぼうとしたのは「認知行動療法(CBT)」である。認知行動療法とは[同じ出来ごとでも見方(認知)を変えて、その行動のパターンを修正する事によって心の苦痛を軽減して前向きの捉え方に修正し、問題を解決していく療法である]

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