月刊 L&A Network 2026年8月号の概要
はじめに
慶應義塾大学の調査で、高齢者の30%がATMを利用出来ないと言う回答結果が出た。利用出来ない理由は様々ではあるが、使い方がむずかしいと言う回答も多くあった様である。筆者としては、11年前の実証実験で富士通のATMに組み込まれた、ETA(個人毎の操作支援)があれば、その数字は、もう少し良いものとなると思われる。
金融関連分野の皆様、利用しやすいATM.CD準備されて、利用者を増やす事をお考えになりませんか。
<支援リクエストの必要性>
あらゆる機器が日進月歩で、高機能化すると大変便利にはなるが、その操作も複雑化して、その便利な機器を使えない高齢者や障がい者が置き去りにされることが起こる。何とかしてなんとか使えるのでは、継続的な利用も叶うまい。また、操作では、一人一人が、異なる事由で、使いにくい事があり、それぞれの要求に従った支援が必要となる。それを実現しようと言うのが、支援リクエスト(ETA)である。
<支援リクエストは誰でも考えつくこと>
この規格の話をすると、私も昔、同じ様な考えを持っていたと言う人によく会った。誰でも思い付く事であるらしい。
<ETA(支援リクエスト)は、国際・国内標準規格>
国際規格は、ISO/IEC 12905:”Enhanced Terminal Accessbility using cardholder prefarence data “と長いので、頭の3文字それぞれの最初のスペルからETAと略している。
国内産業規格(JIS)は、その翻訳であるが、JIS X 6905と、記号的にとても似ている番号を特別に選んでもらった。和名も大変長く「情報端末の操作性を向上させる カード所持者優先情報 」と言う。
<支援リクエストの仕組み>
簡単にいうと、その端末などで、その人が利用しやすい操作の方法(文字を大きく、読み上げなど)を機器に要求する事で、機器が可能な支援を行う仕組みである。
<支援リクエスト情報>
先の文字サイズ変更や音声読み上げの他に、タイムアウトの延長や多言語化など100以上の支援情報があるが、国内で必要な支援を追加できる仕組みも用意されている。
<実際にETAを実装した機器かあった>
2014年11月に開催されたIEC東京大会に於いて東京国際フォーラムで、ATM、デジタルサイネージ(電子広告)、自販機シュミレーション、レストラン3店舗の電子化メニューがおこなわれた。各機器は、日本語、英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語、文字の拡大、白黒反転文字表示、読み上げを具備していた。自販機のシュミレーションでは、操作パネルをスマホやタブレットPCに表示して操作する仕組みが紹介された。
おわりに
今回はETAの特集となったが、学習障がい者が利用できる様にする支援など、少しずつデジタル社会でのインクルーシブの考え方がETAの利用に近付いてきたようである。
